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In-situ SEM据付ナノインデンター/FT-NMT04
FT-NMT04 IN-SITU SEM Nanoindenter
In-situ SEM据付ナノインデンター/FT-NMT04 (FT-NMT04 Nano Mechanical Test System) は、SEM(スキャニング エレクトロン マイクロスコープ)内などに設置して、マイクロおよびナノスケールの材料の機械的挙動を、試験部を観察しながら正確に測定することができる、多目的なIn-situ SEM/FIBナノインデンターです。
世界初のMEMSベースのIn-situ SEM ナノインデンターであるFT-NMT04は、 FemtoTools社の、特許取得済みのMicro Electro Mechanical System (MEMS)技術に基づいています。20年以上にわたる革新的な技術を活用して、このIn-situナノインデンターは比類のない分解能、再現性、動的安定性を備えています。
FT-NMT04 In-situ SEMナノインデンターは、金属、セラミック、薄膜、およびメタマテリアルやMEMSなどの微細構造の機械的試験に最適です。さらに、FT-NMT04はモジュール式であり、その機能を拡張してさまざまな研究分野の多様な需要に対応できます。
代表的なアプリケーションには、マイクロピラーの圧縮試験や、ドッグボーン型試験片・薄膜・ナノワイヤーの引張試験による塑性変形メカニズムの定量化があります。また、本システムの連続剛性測定機能(CMS)により、マイクロ片持ち梁の破壊試験における亀裂の進展や破壊靭性の評価を行うことができます。
荷重500pN、変位50pmという、非常に低いノイズフロアは、精密な浅いナノインデンテーションと、前例のない再現性を可能にします。さらに、FT-NMT04は、ナノインデンテーションの計測結果と電子後方散乱回折 (EBSD)マッピングとの相関を容易にし、材料の挙動をより深く理解することを可能にします。
FT-NMT04は、比類のない分解能、再現性、動的応答を提供する、最先端のin-situ SEM/FIBナノインデンターです。その性能は、機械試験におけるさまざまなアプリケーションに適用でき、マイクロスケールおよびナノスケールでの材料特性の正確な定量化を可能にします。
特徴
- ナノインデンテーション、圧縮、引張、破断、疲労試験等
- 特許取得済みのMEMSセンシング技術により、荷重0.5nN~200mN、変位0.05nm~21mmを最高の分解能と再現性で測定可能。
- 真の変位制御試験により、高速応力降下の定量化が可能(オプションでフォースフィードバックに基づく荷重制御測定も可能)。
- 3軸(x、y、z)全ての軸のポジションエンコーダによる、センサーとサンプルのクローズドループアライメント。
- 最高800℃の高温試験。
- 圧子面積関数やフレームコンプライアンスの簡易判定が可能。
- 計測結果を評価し、フィッティングや関数を適用して材料特性を算出する強力なデータ解析ツール。
- SEMサンプルステージマウントにより、SEMチャンバー内でシステムの素早い取り付け、取り外しが可能。
- コンパクトなモジュール設計により、ほとんどのSEMに組み込むことが可能。
- 測定手順や測定原理をカスタマイズ可能。
主な仕様
荷重センシング
- 最大荷重:200mN
- 荷重ノイズフロア:0.5nN(@10Hz)
- 測定周波数:最大96 kHz
変位センシング(粗動)
- 範囲:21 mm
- 変位ノイズフロア:1 nm(@10 Hz)
- 測定周波数:50 Hz
変位計測 (微動)
- 変位範囲:25um
- 変位ノイズフロア:0.05 nm (at 10 Hz)
- 測定周波数:最大96 kHz
サンプルアライメント
- X、Y、Z軸 クローズドループ位置決め範囲:21mm×12mm×12mm
- X、Y、Z軸 クローズドループ位置決めノイズフロア:1 nm
代表的なアプリケーション
ナノインデンテーション
- 微小体積の材料の、硬度・ヤング率測定
- 接触力学特性と動的応答の定量化
- 多軸応力下での変形メカニズムの特性評価
マイクロピラー圧縮試験
- 滑り系の臨界分解せん断応力(CRSS)の測定
- 一軸応力下における変形メカニズムの解明
- 延性ダメージとひずみの局在化の定量化
マイクロカンチレバー破断試験
- 連続J積分法によるサブミクロン破壊靭性の評価
- 単発および周期的な破壊挙動の特性化
- 個々のクラックの発生と進展の定量化
マイクロ引張試験
- 降伏応力、極限引張応力、破断伸びの測定
- 単発および繰返し荷重下での破壊モードの特性評価
- ひずみ局在化効果およびクラック伝播イベントの定量化
STEM/EBSDを用いた相関In-situナノメカニカル試験
- ひずみ局在化の定量的研究
- 相変態の定量的研究
- テクスチャ進化の定量的研究
- 転位ダイナミクスの定量的研究
- 粒界移動の定量的研究
アクセサリ
FemtoTools FT-S マイクロフォース センシング プローブ
FemtoTools FT-S マイクロフォース センシング プローブ(FT-S Microforce Sensing Probe)は、センサープローブの軸方向に、サブnNから200mNの荷重を測定することができるセンサーです。圧縮/引張の両方の荷重を測定することができます。各プローブには、SIトレーサブルな事前キャリブレーションが施されており、優れた長期安定性と併せて、同クラスの荷重範囲の他の荷重センシングシステムよりも、大幅に高い測定精度が保証されています。2軸マイクロフォース センシング プローブやチップヒーティングなど、特殊なバージョンもご用意があります。
FT-Sマイクロフォース センシング プローブは、バーコビッチ・キューブコーナー・フラットパンチ・ウェッジ・コニカルなど様々な先端形状、シリコン・ダイヤモンド・タングステンなどさまざまな素材が用意されています。
仕様・特徴
センサー | 荷重レンジ | 分解能@10Hz |
FT-S200 | ±200µN | 0.0005 µN |
FT-S2'000 | ±2'000µN | 0.005 µN |
FT-S20'000 | ±20'000µN | 0.05 µN |
FT-S200'000 | ±200'000µN | 0.5 µN |
FT-S20'000-2Axis | ±20'000µN / ±20'000µN | 0.1 µN / 0.1 µ |
圧子先端オプション(一部)
アプリケーション | 形状 | 材質 |
ナノインデンテーション | バーコビッチ / キューブコーナー | ダイヤモンド |
ナノスクラッチ | キューブコーナー | ダイヤモンド |
ソフトマテリアルインデント | スフィア(球形) | ガラス / ルビー |
マイクロピラー圧縮 | フラットパンチ | ダイヤモンド |
カンチレバー破壊 | ウェッジ/コニカル | ダイヤモンド |
FT-ST04 スクラッチテストモジュール
スクラッチテストモジュール(FT-ST04 Scratch Testing Module)は、ピエゾスキャナーを内蔵した交換可能なサンプルステージで構成されています。垂直方向の力を加えながら、サンプルを水平方向に動かすこともできます。このモジュールと、2軸マイクロフォース センシング プローブを組み合わせることで、ナノインデンテーション、ナノスクラッチ、ナノ摩耗試験に加えて、表面粗さ・高アスペクト比の特徴点・残留スクラッチ・インデント等の、SPMイメージングも可能にします。
仕様・特徴
センサー | 荷重レンジ | 分解能@10Hz |
FT-S20'000 | ±20'000µN | 0.05 µN |
FT-S200'000 | ±200'000µN | 0.5 µN |
FT-S20'000-2Axis | ±20'000µN / ±20'000µN | 0.1 µN / 0.1 µ |
先端オプション(一部)
アプリケーション | 形状 | 材質 |
ナノスクラッチ | キューブコーナー | ダイヤモンド |
ナノ摩耗 | キューブコーナー / コニカル | ダイヤモンド |
ナノインデンテーション | バーコビッチ / キューブコーナー | ダイヤモンド |
FT-TT02 ナノ引張試験チップ
FT-TT02ナノ引張試験チップ(FT-TT02 Nano-Tensile Testing Chip)は、STEMやTKDで観察しながら、小さく薄いサンプルの引張試験を行うことができます。 このMEMSベースの引張試験チップは、外側の固定フレームに4つのフレックスで吊り下げられた可動のボディで構成されています。
金属などの薄い試料は、このチップの可動部と固定部の隙間に固定します。試料の固定には、集束イオンビーム蒸着(IBID)または電子ビーム誘起蒸着(EBID)を用いることが多いです。
引張試験では、FT-NMT04に、先端がフック状になったFT-Sマイクロフォースセンシングプローブを取付け、、引張試験チップの可動部に力を加えます。
FT-SEM-HT04 SEM高温モジュール
FT-NMT04は、In-situ SEM高温モジュールFT-SEM-HT04(FT-SEM-HT04 In-situ SEM High Temperature Module)で、アップグレードが可能です。このモジュールは、サンプルを最高800℃まで加熱することができます。先端にヒーターを内蔵したマイクロフォースセンシングプローブと組み合わせて使用し、サンプルの温度に合わせて圧子先端も局所的に加熱することができます。
このモジュールにより、FT-NMT04のほぼすべての機能 (高分解能・高反復率のナノインデンテーション、マイクロピラー圧縮、マイクロ引張試験、マイクロカンチレバー破断試験など)を、800℃までの温度で使うことができます。